2.7:着心地のカギを握る「肩入れ」

今回はジャケットの着心地を左右する肩入れ衿の処理をしていく。肩パッドと衿がないので、通常のテーラードジャケットと比べて工程が少ない。作業自体は楽だが、ちょっと寂しい気もするね。今度はラペル付きのジャケットを作ってみたいと思う。それでは、早速進めていこう。

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奥が深い「肩入れ」

上の画像は肩を縫い合わせた後の画像。一見すると同じ寸法の肩線を縫い合わせただけに見えるが、実は後ろ身頃の肩線の方が2.5cmほど長くなっている。なぜ後ろ身頃の方が長いかというと、それは肩甲骨の膨らみをカバーするためだね。縫い合わせた直後はブクブクしているのだが、上の画像にある「鉄万」の上で縫い目を伸ばさないように気をつけながら肩ぐせをとっていく。

鉄万は使用頻度が高く、ジャケットを作るのであれば買っておいた方が良いと思う。私が使っている鉄万はSMと書いてあるもので、調べたらどこにも売っていなかった。確か文化の購買で買った気がするけど。もし、鉄万を買うのであれば鉄に穴が空いたタイプがオススメ。穴が空いていないと蒸気が溜まって生地が滲みたりするのでね。後、足にもカバーがあるタイプ。この曲線はとても有用。そう考えればアダム一択かな。

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いせの配分も重要なポイント。首に近づくほど、肩甲骨の湾曲は大きくなるのでサイドネックポイントに近い場所に多めにいせを入れる。

いせの配分
  • サイドネックポイントから肩線の中心まで:6割
  • ショルダーポイントから〃:4割

体型によって多少変化はあるが、いせや寸法が同じ分量というのは身体の形状からいってあり得ないと思っている。次に作りやすいように、あえて数値を決めて製作していく訳なのよね。誰かが言っていた、人間に直線的な部分はないと。「良い服」を極めていけば数字は定数になることはなく、むしろ歪なものになるのではないだろうか。今回は触れないがいせの分量は肩線の形状とも関係があるのではないかと思う。また次の機会にでも考察してみよう。

ノーカラーならではの

1. 縫い代をかがる

ノーカラージャケットの衿の処理方法は非常にシンプルである。縫い代を芯地にかがっていく。この作業のポイントは縫い代の折り山に空間を作らないことだ。後から思ったのですが、縫い代は多めにつけておくべきだった。芯の厚さがあるので、それを考慮して1.5cm2cmあれば安心かも。

2. 裏地を被せて纏る

縫い代をかがったら、上から裏地を被せて纏っていく。特に気をつけることはないかな。等間隔に糸が少しだけ見えるようにまつり縫い、それから端から7mmのところに星止めをする。これで胴体部分は完成した。後は袖をつければ完成だ。

続く。

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