15:端切れで作ったキャスケット

服を作っているとどうしても余ってしまう生地の残布。捨てるのにはもったいないし、かと言って保存しておけば塵も積もれば山となる。そんな処置に悩む残布はかき集めて帽子にしてしまおう。

大体の目安だがキャスケットの場合、140cm幅だと30cm、90cm幅だと50cmぽっきりの長さで足りる。それに服ほど難しい縫い方をする必要もないし、コーディネートのアクセントとして汎用的に活用できる。帽子なんていくつあってもいいよね。

今回製作したキャスケットは以前大量に生地を仕入れた際におまけとして貰った生地を使用した。服を作るには全然足りない長さだけど、せっかく珍しい生地だから何か使いたいなと思って保管してたので良い機会になった。

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8枚はぎのキャスケット

こちらが完成品。形自体はオーソドックスな8枚はぎ。はぎの数が多くなるほど、ベレーっぽさが増す。実は黒系の生地を除けば、1枚の生地しか使用していない。織元が実験をするために作った生地なのかもね。

謎のツイード

生地を詳しく見ていこう。とは言っても、おまけとして頂いた生地なので繊維組成がまるで分からない。アイロンを掛けると急激に縮むし、シワを伸ばす必要があるしで、扱いにとても苦慮した。

おそらく、様々な繊維や糸で織られたものだと思う。アイロンに繊維が溶けてべったり付着していたから。これだけ縮んだり溶けたりする生地だと危険すぎて市場に出せないと思うし、何よりクセが強すぎる。帽子の面積でこれだけ目立つということは、ジャケットになれば目がチカチカしそう。

細々のディテール

無駄に高級なリボン

キャスケットの内側はこんな感じ。表布は8枚はぎだったのに対して裏布は1枚で取ってある。頭に触れる部分はできるだけ切り替え線がない方が好ましいので。パターンの画像はないが、花弁みたいな形をしている。

この裏地は私のお気に入りで、ジャケットにも使ったものだ。経糸はポリエステルで強度を担保、表に出る緯糸はキュプラなので静電気を発生させにくい性質を持っている。吸湿性、放湿性もあるし、まさに帽子の裏地にうってつけ。洗濯を頻繁にするようなワーク系帽子は裏地もコットンがベストだけど、たまにしか被らないような帽子だったらこういうのもありかと思う。

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そして、帽子を頭に安定させるための滑り止めとしてサイズリボンを付けた。滑り止め以外にも汚れ防止や、縫い代を隠すといった意味合いがあり、なくてはならない存在。ラメ入りのグログランリボンにしたが、思ったよりも値段が高くて驚いた。

真の帽子愛用者であれば長く使うためにシーズンごとにわざわざサイズリボンを交換するそうだ。でもそれは一理ある。ダイレクトに汗を吸う箇所なので高級な素材を使ってる場合じゃなかったと後になって思った。一応、交換しやすいように手で縫い付けてある。

スナップボタンは任意

ブリムにはスナップボタンを付けた。両方留めてもよし、片方だけ留めてアシンメトリーなシルエットにするのも面白いかもしれない。

ありがとう、天ボタン

頭頂部にはくるみボタンを付けた。生地自体は同じなのであまり存在感はないが、縫い代の密集地点を隠す意味で付けた方がいいかもしれない。正直に言うと、ちょっと縫い合わせがズレたから天ボタンは必要だったのね。

着装例とあとがき

ダイソーで買った発泡スチロールの頭部マネキンに着装してもらった。トップモデル並みに小顔なので帽子を被せてもぶかぶか、ちょうど良いポイントを探すのにも一苦労。片方だけスナップボタンを留めてアンニュイ感を出してみた。

似合う人にはぴったりハマって、似合わない人はとことん似合わない感じがプンプンするが、本来であれば使われずに仕舞われていた生地。一日もかからずに作れちゃうので、普段忙しい洋裁ファンにもオススメな帽子作りであった。

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